どうも、ほうさくです。
以前、CDショップで働いた経験がありました。
CDショップで働いている時にもっとも気を使ったこと、
それは初回限定盤の確保でした。
CDを買ったことがある人ならご存知だと思いますが、
(今の若い人はCDを買ったことがない人もけっこういるはず・・・・
CD世代の私からするとにわかに信じられないのですが・・)
CDには、初回限定盤というものが存在します。
初回限定盤が出はじめた頃は、せいぜい1種類くらいだったのに、
だんだんエスカレートしてきて、しまいには1つのタイトルに10種類以上の初回限定盤が存在するなんてこともざらになりました。
完全にCDショップ泣かせの施策です。
さて、
そんな初回限定盤の確保がなぜそんなにすごく気をつかうのか?
CDショップ側のお話をお伝えします。
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メーカー注文〆切を過ぎたら、基本追加発注ができない
基本的に初回限定盤は初回プレス分のみの商品になります。
ですので、
「イニシャル」と呼ばれる発売日に入荷する分を発注するタイミングしか、発注のチャンスがありません。
一度きりのチャンスです。
売れ行きが悪いなどの理由で、メーカーに初回限定盤の在庫が残っていれば、〆切後も初回限定盤を注文することも可能です。
しかし、ジャニーズや人気の高いアーティストの場合、チャンスは最初の一度きりだと思っておいたほうがよいのです。
これが本当に恐ろしいのです。
なぜでしょうか?
それは・・・
予約受付のミスが絶対に許されないからです。
ファンは初回限定盤が絶対に欲しい
ものすごく好きなアーティストがいたとします。
好きなアーティストのものはすべてコンプリートしたい
というファン心理は当然ありますよね。
CDショップでちゃんと予約をしました。
しかし、発売日当日。
ルンルン気分でCDショップに初回限定盤を買いに行ったら、
「申し訳ございません。こちらの手違いで初回限定盤を確保する事ができませんでした。」
と言われたらどうしますか?
きっと激昂することでしょう。
それがいつでも手に入るもの、そんなに思い入れのないものであれば、
不愉快だったとしてもまだ許せるかもしれません。
しかし、それが自分が大好きなもので、
もう入手できないかもしれないものだからこそ、
冷静にはいられないのです。
初回限定盤のCDとはそういう類のものなのです。
なので、ひじょーーーに厄介なのです。
メーカーへの発注ミスが命取り
メーカーからの上限数が特になければ
メーカーの注文〆切日までなら、何枚でも予約を受け付けられます。
注文〆切日までに入った予約数と、店頭販売分を合わせた数をメーカーに注文します。
この際に入っている初回限定盤の予約を見逃してしまうと、大変なことになります。
ですので、
メーカーへの発注時、初回限定盤の予約分の発注は非常に気を使います。
ここでミスったらアウトです。
チェーン展開しているCDショップなら、幸運にも他店で店頭販売用に注文している分があれば、それを回してもらって事なきを得るという技もあります。
しかし、店頭に在庫を置かないようなちょっとマイナーなアーティストだと、その技が使えないので充分すぎるくらい注意が必要です。
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注文〆切日以降に、入荷しない(入荷数以上の)初回限定盤の予約を取ってしまった
初回限定盤の予約受付は非常に慎重に行う必要があります。
しかし、予約受付は基本的にアルバイトスタッフも行います。
ですので、アルバイトスタッフにしっかり予約受付について教育しておかないと、本当に取り返しのつかない大変なことになります。
もう絶対に受けてはいけない初回限定盤の予約受付を受けてしまう
もっとも恐ろしいことのひとつです。
一度受け付けてしまったら、予約した側の立場とすれば
「無事に予約が完了した」ということになります。
受け付けた直後くらいなら訂正がきくかもしれませんが、
基本的に「すいません、やっぱりできませんでした」が通用しません。
完全受注生産限定盤なる数万円もする豪華BOXなどを、
注文〆切後に誤って予約を受け付けてしまった日には・・・
もう、おしまいです。
メーカーに泣きついても断られたら最後、
プレミア価格になろうとも、ネットでもなんでも使ってなんとか入手しなければならない
そんな悲惨な対応に追われる羽目になるのです。
まとめ
初回限定盤がCDショップにとって厄介な存在ということが分かっていただけたと思います。
こんなにやたらめったら初回限定盤が存在するのは、他の業界を見渡しても、この業界くらいだと思います。
初回限定盤の扱いについては本当に気を使います。
CDショップで働きたくない理由に順位をつけろと言われたら確実に第1位です。
これは、一度でもCDショップで働いた経験がある人なら、分かってもらえると思います。